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yumiko segawa

「人間の裏側のはなし 川端と三島の場合」10月21日(金) 19時開演@府中バルトホール


10月21日(金) 19時開演@府中バルトホール

この、あらゆる意味での「異常さ」…川端康成さんと三島由紀夫さん自体が改めて私にとって「謎」です。まずはそこから…

しかし小内將人さんによる「音」になることで、救われるかも…

1年前、スペイン大使館での小内さん渾身の企画で演奏させていただいた「ガルシア・ロルカ」の詩に寄せて書かれた生々しくもコミカルなタッチが記憶に新しいとにかく小内さんが20年余りも「語りと音楽」の形で活動されていらっしゃるという本企画。作曲家本領発揮の舞台で、その新作を「語り」とともに、はじめましてのチェロの北嶋愛季さんと奏でることになりました!

これは肝試しのように、楽しみです( ^∀^


作曲家・主催者の小内將人さんのコメントです★↓

語りと音楽の会のお知らせです。

この秋も語りと音楽の作品の初演2作を含む公演を開催することとなりました。場所は京王線府中駅の駅前の商業ビル『ル・シーニュ』の5Fにあるバルトホールという市立のホールです。比較的最近できたホールのようで、キャパ284席のまだ新しいハコです。ピアノはスタインウェイ(の多分c-227)で、ホール内の音響を電気的に変化させられるという最新のシステムがホールの大きな特徴だということです。そのことを確かめたい気持ちもあって場所をここに決めました。今回は少し大人のストーリーというコンセプトで、「人間の裏側のはなし 川端と三島の場合」というタイトルを掲げて、朗読とピアノとチェロで構成した川端康成と三島由紀夫の作品が並びます。

川端康成の「掌の小説」から、朗読とピアノで「死顔の出来事」「化粧」「金糸雀」「銭の道」、朗読とチェロのソロで「写真」という5編の作品は、文庫本のページにして2〜3枚程度という短い小説ながら川端らしい独特の視点で人間の心の動きを切り取った佳品ばかりです。それぞれの音楽はピアノだけ、チェロだけを取り出して演奏しても小品として通用するように構成しました。

三島由紀夫の「新聞紙」(←“しんぶんがみ”と読むのだそうです)は、若い奥様の敏子が“とある事件”をきっかけに抱いた小さな妄想が、拠り所のない心の中でどんどん膨らんで遂に・・・という話。一種異様な狂気を語りに加えてチェロとピアノでコミカルに描いています。

チェロは現代音楽のエキスパートである北嶋愛季さん、ピアノは近年ブーレーズなどの演奏で新境地を開き、目覚ましい活動を繰り広げている瀬川裕美子さんが担当いたします。お二人は今回が初顔合わせです。私は個人的にこの二人の演奏=音楽性は合うのではないだろうか、と思っているのですが、皆さんのご意見はいかがですか???

これらの語りと音楽のシリーズはもう20年余りも続いている企画です。私は昔から映画や演劇といった視覚的な要素に付随する伴奏音楽のジャンルに興味があるのですが、そのような音楽を作る機会はなかなか訪れないので、当初はこの企画をそのための練習だと思って取り組んで参りました。しかしながら近年、多くの作家の小説を手がけるうちに『これはひょっとすると映画音楽がそうであるように“語りと音楽”という新しい表現の様式を切り開く可能性があるかもしれない』という手応えを抱いています。今回初演の「写真」と「新聞紙」もそのような観点から試行錯誤を盛り込みました。皆さまのご意見をお聞かせ願えれば幸いです。

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