★別様の作動2 in 1 in 2★その3
クレーにまつわること。
今思っても、2015年のあの宇都宮美術館/ 兵庫県立美術館でのパウル・クレー『だれにもないしょ展』は良かった…🥹✨
どんこでえっちらおっちら宇都宮まで🚃その時はクレー好きのある作曲家さんとご一緒しました。
この宇都宮美術館のキュレーターの石川潤さんは素晴らしい研究者で、とても親切な方。
私がクレー・プロジェクトを展開する時は著作権が切れた画家ではあるものの、作品の画像を各地の美術館より度々借用させていただいています🙇♀️✨毎回多くの人の力を借りての「まなび」企画。ベルンのクレーセンターに問い合わせた時は、「画像権利を持っている日本のDNP(大日本印刷アートコミュニケーションズ)に聞いてみて」と言われるのですからいやぁ、びっくり😳❗️
実は、昨年2022年『都市の境界』CD💿も宇都宮美術館さんにお世話になり、このCDはお約束として謹呈させて頂き、2019年リリースの『アフロディテの解剖学』CDは宮城県美術館さんに🖼️
クレーの大事な作品は、実は日本各地でたくさん所有されている✨
そして2015年、宇都宮詣出の後、ひとりで兵庫まで足を伸ばして、丸一日見ていました。それから、私のクレー・プロジェクトが始まりました🥰今回のリサイタルの2点も合わせて、これまで取り上げさせていただいたクレー作品は8点。私の2017年のスイス・ベルン🇨🇭詣出の引き金にもなっている。
素晴らしい展覧会は、人に何かをスタートさせる💨
何が良かったってキュレーターさん達の熱量と正確さと真剣さと。クレーの数少ない特別クラス「SCl」が、スイス・ベルン🇨🇭からも数多く結集した!今でもこの画集はほとんど毎日、1週間に一度は何か開いて
「あぁ、そうか」
「あぁ、そうだった」
って確認してます。何を確認しているかと言えば…
定点観測。いまのじぶんの居場所🤔というか感じ方として。密かな皮肉と従順さと、時に見せる神様への懐疑と、ひたむきさとetc..
ただ、孤独感がこの絵にはないのです。
(孤独は、自己愛…)
勇気をくれる👍
そして今、火曜日夜10時〜TBSで、深キョンがキュレーター役で出演してる『18/40』という恋愛ドラマが放映中😂
実はこちら、相手役の18歳アリス役の福原遥ちゃんは、パウル・クレーが好きな女の子でキュレーター志望。そんなアリスちゃんを深キョンが全身全霊で応援するドラマなのです…✨
放送前から少し話は聞いていたので、クレーがどうやって登場するのか見たくて2話まで見てしまいました😁東京美術から出ている『パウル・クレー』の著者:新藤真知さんが監修なので、きっと外れたことはないはず👍
今のところ、『セネキオ』と『ル(ツェルン)近くの公園』が登場。
さて、前置き長くなりましたが、ここでようやく私のクレー歴7年目にしてとっておきに選ばせていただいた、今回の2公演プロジェクトで取り上げる重要な2作品をご紹介🤗
『双生の場所 die Stille der Zwillinge』
『植物的で不可思議な pflanzlich-seltsam』
いづれも1929年の作品で、パウル・クレーセンター(ベルン)所蔵の、特別クラスSonderklasseの
作品です✨
『植物的で不可思議な』は、クレーの愛妻リリーに捧げられた超貴重作品ですが、かなり「際どさ」をも含意した、愛に満ちた作品❤️
というのも、「リリーに捧げられる」こと自体は、夫婦の愛の営みも暗に組み込みながら、生命の起源のあの「神秘の秘密の出来事」に言及しているから🌱
昨年の@国立西洋美術館、「ピカソとその時代」展でも来日した『中国の陶器』だってずいぶんと際どすぎる作品です。
クールベ『世界の起源』に通じる「宇宙の想像の比喩」💨
だけど、それなしには、クレーの絵画に登場する数々の↑←たちも機能しない…
『植物的で不可思議な』と、
『双生の場所』は、1929年に描かれた同じコンセプトによるシリーズ。「もどき」、「だまし」に通じる2つ。
『植物的な〜』は、明らかにこの世に見受けられるもの。
しかし『双生の〜』は、この世で見かけないもの🤔
でも、明らかに「ふたつ」が存在していて、夫婦にすら見える👀けど、「ひとつ」には絶対一体化しない、「隔たり」が隠されたメッセージ。
しかも、成長するとか、生まれそうなのか、死にそうなのか、その辺も曖昧な、不気味ですらある「中動態」の蠢き🌫️
しかし、ここにあくまで、「ふたつ」のナニモノかが描かれていることがポイントです💡
そんなことで、何かが存在するってことは、意識的にも無意識的に「被っている」多くのもの、「他者」の存在があることを暗示して、、
「ブーレーズ第2ソナタの別様の作動」として、想定か想定を裏切る他者たちとのコラボから、思わぬ「創発」を願って、この2作品を選びました✨
---ソナタを壊す‼️
それがこのブーレーズ『第2ソナタ』の宣誓なのですが、「形」に、なってしまった硬直に対しての、破壊工作💥
かえってそれは、「前ソナタ」の風景へ…
不明瞭な不気味な『双生の場所』と、神秘的な誕生の比喩の『植物的で不可思議な』は、こんな連想を生みました。
だから、
バッハの「組曲」を置いた。
バルトークの「組曲」を置いた。
そして、このブーレーズ『第2ソナタ』、ベートーヴェンの『ハンマークラヴィーア・ソナタ』が下地になったようだけれど、ベートーヴェン『幻想曲風ソナタop.27-1』も下地としてあったということを、最近知った…👂
はじめ耳を疑ったけど、少しずつ腑に落ちてきた
確かに、この頃のベートーヴェンはソナタに何らか、解体しようと色々画策していた時期だったから…🤔
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